登録者数65万人を超える人気YouTubeチャンネル「あかでみっくなカレッジ」で、高速道路走行中にタイヤがパンク(バースト)するという衝撃的な動画が投稿されました。
あかでみっくなカレッジは、自動車に関する教育的かつエンターテイメント性の高い動画を配信することで知られており、特にスタッドレスタイヤやオールシーズンタイヤのアイスバーンテストなど、実際の車両を用いた実験動画は視聴者から高い評価を得ています。
これらの実験動画は、教科書的な知識に留まらず、自動車技術が実際にどのように機能するのかを視覚的に、そして分かりやすく伝えることを目的としており、視聴者は理論と実践を結びつけて理解を深めることができます。
今回、実験で使用されたのは、アジアンメーカーである「クムホ」の「マーシャル」というオールシーズンタイヤでした。このタイヤを装着した車両が高速道路を走行中にバーストを起こしたとのことです。
あかでみっくなカレッジとは
アカデミックなカレッジとは、「為になるだけじゃない、面白いだけじゃない、両方だ!」をモットーに、BMW 320iの自動ブレーキテストやアジアンオールシーズンタイヤのアイスバーンテストといった実際の車両を用いた実験動画を中心に、ラバー博士や杏仁さんなどの専門家が出演し、火・木・土・日の週4回更新で、教育的かつエンターテイメント性のあるコンテンツを提供することで視聴者から好評を得ており、特に実験的な内容が高く評価されているチャンネルです。
今回の動画こちら
韓国のタイヤメーカー「クムホ」とは
クムホタイヤは、1960年に韓国で設立されたグローバルなタイヤメーカーです。以下にその概要をまとめます。
クムホタイヤの概要
- 設立と成長: 1960年設立。韓国国内でトップシェアを争う企業に成長し、現在では世界180カ国以上で製品を販売。
- 幅広い製品ラインナップ: 乗用車用からトラック用まで、幅広い種類のタイヤを開発・製造。低燃費性能とウェット性能を両立させたスタンダードタイヤが特徴。スポーツタイヤやスタッドレスタイヤも展開。
- 市場での位置づけ: 韓国国内ではトップシェア。2010年には世界のタイヤメーカーで12位にランクイン。アジアンタイヤの中でも注目されるブランド。
- OEM供給と高い評価: 多くの自動車メーカーに新車装着タイヤ(OEM)を供給。欧州のトップメーカーにも採用されるなど、世界的に高い評価を獲得。
- モータースポーツへの関与: 韓国のスーパーレース・チャンピオンシップや日本のスーパーGTシリーズなどで実績あり。
- 環境への配慮: エコタイヤの開発にも注力し、低燃費と安全性を両立した製品を提供。
- 日本市場への展開: 1977年にクムホタイヤジャパンを設立し、日本市場向けのタイヤ開発・販売に注力。
今回の問題点
「マーシャル」タイヤを販売するクムホタイヤは、日本法人も擁するれっきとした一流メーカーです。そのため、今回のバースト事故の原因を単純にメーカーだけの責任と断定するのは早計と言えるでしょう。重要なのは、問題のタイヤが正規代理店を通じて購入されたものなのかどうかという点です。
今回の事故で使われたタイヤが並行輸入品であった場合、いくつかの可能性が考えられます。
- 品質管理の問題: 正規ルートを通っていない並行輸入品は、保管状態や輸送環境が適切でない場合があります。高温多湿の環境に長期間さらされたり、不適切な方法で輸送されたりすると、タイヤの劣化が促進され、本来の性能を発揮できない可能性があります。
- 保証の問題: 正規代理店で購入したタイヤであれば、メーカーの保証が適用される場合がありますが、並行輸入品の場合は保証対象外となることが一般的です。万が一事故が発生した場合、メーカーのサポートを受けられない可能性があります。
まとめ
- クムホタイヤは一流メーカー: 「マーシャル」を販売するクムホタイヤは、日本法人も持つグローバル企業であり、品質管理には一定の基準があります。
- 並行輸入品のリスク: 並行輸入品は、品質管理、製造時期、保証などの面でリスクを伴います。
- 原因特定には情報が必要: 今回の事故原因を特定するためには、問題のタイヤが正規ルートで購入されたものか、並行輸入品であるかといった情報が不可欠です。
- 安易なメーカー批判は避けるべき: 現時点では、安易にメーカーの責任と断定するのではなく、様々な可能性を考慮し、客観的な調査と情報収集が求められます。
外国のタイヤをネットで購入する際はメーカーだけではなく正規代理店か並行輸入品かの確認も必要です。
外国のタイヤを正規代理店で購入したか、並行輸入品として購入したかを見分ける方法はいくつかあります。完全に確実な方法とは言えない場合もありますが、以下の点をチェックすることで判断材料とすることができます。
- 正規代理店のリストを確認: タイヤメーカーの公式サイトには、日本国内の正規代理店や販売店のリストが掲載されている場合があります。購入した店がリストに載っているかどうかを確認しましょう。
- 販売店のウェブサイトを確認: 正規代理店であれば、メーカー名やロゴが大きく掲載されていることが多いです。また、メーカーからの認定を受けていることを示す記述やマークがある場合もあります。
- 販売店の評判を確認: インターネットのレビューサイトやSNSなどで、販売店の評判を確認してみるのも有効です。並行輸入品を多く扱っている店は、そういった情報が書き込まれている可能性があります。
ちなみにクムホのホームページで正規代理店を確認できます。
ネットで外国のタイヤを購入する際は注意が必要ですね。
今回の事故が、タイヤの購入ルートや管理方法について、改めて消費者に注意を促すきっかけとなるかもしれません。
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